3Dヒーターとは

3Dヒーターとは、多孔集積体<パルブラット>を渦巻き状に重環し、通電加熱する抵抗加熱方式のヒーターです。
パルブラットの形状によって2種類の3Dヒーターが有ります。パルブラット間に絶縁用のアルミナテープを重環したタイプ、バリ平坦化したパルブラットに絶縁用アルミナ形成を施したパルブラットだけで重環したタイプがあります。


3Dヒーター編の動画を見る

パルブラット

3Dヒーターの3つの特徴

高温:
1332℃まで上昇可能。
埃も細菌も一度で焼却。
スピード昇温:
圧倒的な早さで温度上昇。
わずか43秒で1000℃まで。
整流効果:
均一に空気を通過し、
ヒーター内は均一温度。

超高温カンタル合金、最高 1332℃

パルブラット3Dヒーター Powered by KANTHAL


1127℃
保持電流:9A

1254℃
保持電流:10A

1330℃
保持電流:11A
ヒーター型式: KA17312A1-100  抵抗値: 7.46Ω  比抵抗: 258.3μΩ・cm  
電圧: 200V 1φ  初期電流: 22A  1000℃昇温時間: 43sec

カンタルA1昇温グラフ

ヒーター素材: カンタルA1 70μ×30mm
パルブラット型式: 12A1(中目)
型式: KA17312A1-100
径: 100mmΦ
抵抗値: 7.46Ω

電圧: 200V
初期電流値: 22A
安定時制御電流値
1100℃ 9A
1200℃ 10A
1300℃ 11A

カンタルA1昇温グラフ

標準パルブラット3Dヒーター

高温

特殊合金で1000℃まで

3Dヒーターの金属は、鉄、クロム、アルミの特殊合金で作られています。この特殊合金は電気抵抗性が大変高く、3Dヒーターは1000℃まで上昇可能です。
100℃で水は一瞬で蒸気と変わり、200℃以上では埃・有機物・細菌も焼却され、消滅します。
この能力は、滅菌・脱臭・蒸気加熱調理など、さまざまな製品に展開されています。

スピード昇温

120秒で600度

3Dヒーターは、95%という驚異的熱伝達率により、圧倒的な早さで温度上昇が可能です。※1
100V電流でもわずか120秒で600℃の高温まで達します。このスピードは1000℃までペースダウンすることはありません。
※1. 中目Φ200×50mm内3Dヒーターの場合

昇温グラフ

整流効果

均一通過で均一温度

通常、気体がトンネル状の中を通過するときは、中央に近い程、多くの空気が流れます。そして、その空気の偏りはフィルター状のものを通過しているときも影響を残し、排出空気もまた中央の方が多くの空気が流れるという偏りを生み出します。

しかし、3Dヒーターでは、内部が超微細な凹凸が密集しているため、空気はそれらの壁にぶつかり、様々な逃げ道を通って進んで行きます。この過程によって、空気は均一に排出されます(整流効果)。
整流効果により、3Dヒーターの熱は隅から隅まで効率よく活用され、ヒーター内の温度は均一に保たれます。

加熱パターンとその用途

高温な超微細凹凸の密集空間を実現する3Dヒーターは、通過させる対象物次第で、様々な製品に展開されています。

液体加熱 - ヒーター発熱部が液体に浸漬している 用途:液体の蒸散化など 気体加熱 - ヒーター発熱部が気体中にある 用途:空気浄化・オイルミスト・脱臭など 金属加熱 - ヒーター発熱部が金属に接している 用途:面ヒーター・熱発電など